市川由衣さん

13:00- 写真集『いちかわさん』発売記念握手会@新宿・紀伊國屋本店

市川由衣写真集『いちかわさん』(DVD付)

市川由衣写真集『いちかわさん』(DVD付)

市川さん自身、物販イベントに出て来るのは約2年振りの事。
さらにこの日は市川さん22歳の誕生日にあたるという非常にプレミアムなイベントである。
そんなこともあって久々に顔を出してみる気になり、早々に整理券を確保した。

整理券500枚限定と聞き、必死の長老とS社長が配布日の前夜から乗り込み2トップ、自分は開店1時間前で3番。

その後は出版元の通販にも出ないサイン本ということもあり、急遽200枚が追加され数日前にそれも売切れたから、売り上げ的には成功といえる。

が、イベントとして見た場合、参加したのは結果的に失敗だった。

もっともそうなる予感は出版元がワニブックスと判明した時点であったのだが。


もう一度書くが、今回は市川さんの誕生日当日に日取りを合わせた特別なイベントである。
当然集まる人間の大半もその事を解って参加しているし、実際に誕生日プレゼントを持参して来たらしい人を整列の時に目にしている。

もちろん市川さん自身も公式ブログで誕生日である事を売りにしていたし、参加した皆がハッピーな気持ちになるイベントを期待していた。


ところが、いざイベントが始まった段階になって突然ワニブックスのスタッフが『プレゼント等は直接渡せませんので、こちらに入れてください』と目の前に並べられた段ボール箱を示した。

その瞬間、自分は『ああやっぱりな』と思ったが、収まらないのは徹夜までしてわざわざ早い番号の整理券を確保し、お祝いのスタンド花を手配し、さらに誕生日のプレゼントまで持参して市川さんを盛り上げて祝う気持ちでいた長老とS社長である。

無論彼等とて、市川さんが現在ドラマ『四姉妹探偵団』を撮影中の身であり、タイトなスケジュールの合間を縫ってイベントを開催しているのであまり時間を取れないという事情は理解している。

だがイベントが企画された状況を考えれば、プレゼント持参者が多数いることは容易に想像できたはずで、もしプレゼントの手渡しを禁止したいのならば、事前の告知でそのような注意書きをするべきではなかったのか?

イベントが始まってからいきなり手渡し禁止と言われてもお客は『寝耳に水』である。

多少の押し問答の末に指示に従った自分達が明らかに落胆しているのを見た市川さんは、俯いて静かに首を左右に降っていた。

市川さん自身も集まったファンが何を思い描いて参加しているか理解しているし、望まれている事がそれほど難しい事ではないことも解っている。
だがそれを自分の意志で許すだけの力がない。


そしてイベントが始まった。

市川さんは、申し訳ない気持ちはあってもどう言葉をかけてよいかわからない、といった様子で明らかに戸惑っていた。

最初からそんなビミョーな空気になってしまっては、楽しい気分になどなれるわけない。

自分に対して市川さんが発した言葉は

『どうも』

の一言だけ。
自らの誕生日に尋ねて来たファンに発する言葉ではない。
握手にしても握ってくる感覚がなく触れているといった方が適切。

ああもうダメだ…

まともに会話も出来ないのが判り、生返事だけ返してそのまま本を受け取って終わらせた。
誕生日の祝いの言葉も用意していたのだが、もうそんな事はどうでもよくなっていた。


今日はイベントに参加した感覚が全くない。
いうなれば書店に行って店員さんから注文していた本を受け取ってきただけだ。