心の声

5日午後8時5分ごろ、神戸市西区の兵庫県職員(41)の妻(40)から、「自宅で、中学2年の長男(14)が果物ナイフ(刃渡り約13センチ)で夫の首を刺した」と119番通報があった。調べによると、長男は両親と弟の4人暮らし。自宅2階にある長男の部屋で、成績のことで、母親と長男が言い争っていたところに、帰宅した父親が加わり、長男が刺したという。長男は犯行直後、母親に「警察に行く」と家を飛び出し、ナイフは自宅に残されていた。ナイフは長男がふだんから自室に置いていたという。取り乱した様子はなく、調べにも素直に応じ、父親を刺したことを淡々とした口調で認めているという。
 近所の人によると、父親は教育熱心で、自宅からは「何で塾をサボったんだ」「こんな勉強じゃだめだ」などとどなる声が聞こえたという。
 学校関係者によると、長男の通う中学校は、11月27〜29日にあった期末テストの答案が返されているところで、15日から保護者同伴の面談が予定されていた。
 長男は運動部に所属し、陽気で明るい性格。友達は多い方で休み時間には友達と活発に遊んでいたという。成績は中くらいで、特に悩んでいる様子はなかったという。

結局のところ、親が必要以上に追い詰めちゃったんじゃないかと。
きっと長い間「勉強しろ」って強く言われ続けて鬱屈が溜まってたところに最後のスイッチを押しちゃった。もちろんだからといって刃物振るって人を傷つけていい訳じゃないけど、親も事件が起こってからやっと息子が負った心の傷の深さに気付くというのは、一体子供の何を見ていたんだろうか?と。まだ実現してもいない子供の将来に自分の夢や理想を押し付けて、今目の前にいる子供の姿を真正面から捉えようとしてない。家族の中でさえそうなのだから、それよりも人間的な結びつきが薄い学校や会社でいじめ自殺なんかが起きるのは、ある意味当たり前だよね。
きっと今の若い親御さんって子供が何か言うと最後には「子供なんだから口答えするな」って怒っちゃうだけで、「どうしてダメなのか」とかきちんと言葉で説明できてないんでしょう。逆説的に言えば、説明できないから面倒くさくなって怒っちゃう。説明できない自分の苛立ちも一緒に子供にぶつけちゃう。そりゃ子供が捻じ曲がってしまうわけです。怒られてる意味がまるで解からないんだから。で、子供たちが非行に走ったり登校拒否になったりすると決まって親は「子供の気持ちが解からない」って言い訳してる。解からないんじゃなく、解かろうとしてないだけだろう?
子供たちは心の声をちゃんと発してるよ。大人がそれに気付けていないだけでね。