バトルロワイヤル・第3章

to id:sinyaposさん
こちらの記事についてのトラバ、ありがとうございました。m(_ _)m
併せてこちらの記事も読ませていただきました。自分の入れ込んでる世界のことを書く時ってどうしても独善的になりやすいので、とても参考になりました。

実は先日同じ感想を友人たちにも言われまして(苦笑)「これはグラビアでそのまま仕事をしていきたい娘が出ちゃいけない番組」ってね。いやホント、皆さんのおっしゃる通りなんだと自分も思います。グラビアで人気を取りたい娘ならば全く出る必要が無いし、グラドルに幻想を持ってる人たちは観る必要も無い。

で、改めてこの番組に出てきてる面子を見てみると…

001 玲奈(23:エープラス

002 緑友利恵(15:ホリプロ

003 戸田れい(19:T-STYLE)

004 鈴木あきえ(19:ノータイトル)

005 類家明日香(21:エキサイティングトリガー

006 初音ひさみ(21:サンミュージック

007 KONAN(21:ワンエイトプロモーション

008 早美あい(20:マナセプロダクション

009 松嶋初音(18:アンセム

010 仲村みう(15:スタイルエージェンシー)

011 森下悠里(21:NASAエンターテインメント

012 田澤麻衣(20:フィットワン

013 立花彩野(18:サンミュージック

014 ますきあこ(19:サンズエンタテインメント

015 ふじはらよしえ(25:G.P.R.)

016 ゴールデン小雪(22:いちにのさん)

一部の例外を覗いて、既にグラドルとしての旬を過ぎてしまった、もしくは伸び悩んでいる娘が多いことに気が付きませんか?ある程度ディープなファンじゃなければ「アンタ誰?」ってぐらいの知名度じゃないかと。くまきりあさ美さんじゃないですが「ガケっぷちグラドル」と呼んでも差し支えない。

では、この事実は一体何を意味するのか?
実はこれがグラビアトークオーディションの胆。この部分に気付けてないと、この番組を素直に楽しめないんじゃないかと思っているのですが。
つまり。この番組に出るということ=TV業界で生きるチャンスを得られるかもしれないが、逆に失敗すれば退路を立たれることにもなる。グラビアという居場所を捨てられる覚悟があるかどうか(実際に捨てるかどうかは別にして)「踏絵」を踏まされるんですね。

これはまだ若いグラドル達にとって相当覚悟がいることだと思います。自分の今まで築いてきたことを担保にして踏み出していかなきゃならないんですから。
で、部外者が普通に考えたら「たかが深夜番組にそこまで体張って無理する必要なんてあるのか?」って一般視聴者の大半は思うでしょうけど、自分は「生存競争って本来厳しいものじゃねぇの?」って思うんです。体力、知力、魅力、話術…自分の持っている全てのものをフル稼動させて、必要あれば他を蹴落としてでも這い上がる。一般社会だって程度の差こそあれ同じですよ。でも通常単独で受ける仕事が殆どで、具体的な比較対照を必要としないグラビアアイドルに最も欠けているのもまた「自分だけは石に噛り付いてでも生き残ってやる!」っていざとなったら潰しあいも辞さない、屈強なサバイバル精神なんですよ。

例えば音楽系のアーティストならCD何枚売れたとか具体的な統計が出るので、売れてるのか売れてないのか、比較で優劣がわかりやすいですよね?でもグラビアはそういった具体的数値に乏しい世界。雑誌に一部店舗で発売されたアイテム販売数が載るぐらいで「アノ娘が載った雑誌が売れたらしい」とか「この娘が写真集出したらソコソコ売れて重版した」って話を聞くけど、じゃぁどれが本当に良いもの、No.1は?って聞かれたときに誰の目にも理解できる判断材料がグラビアには殆ど無い。あくまで「アノ娘最近雑誌でよく見るよねー」って感じのクチコミや噂が殆ど全てなんですよ。

そういう世界の住人たちは当然同族に対する競争意識が乏しいのは至極当たり前で「グラドル同士はライバルってよりも横の繋がりが強い」っていうのもよく解るんです。でも。
ほしのあきさんの登場でグラビアで活躍できる平均年齢が飛躍的に上がったとはいえ、女性が自他ともに認められる魅力的な外見でいられる「旬」と呼ばれる時期は確実に存在するわけで、やっぱりそれはそんなに長いわけではない(もちろん、人間の魅力ってそれだけじゃないですけど)。
最近はできるだけグラビアを長くやりたいって娘もすごく増えましたが、そんなの根本的に無理なんです。だってどう足掻いたところでグラビアは買い手優位が動かない世界。そもそもグラビアを消費する側にそういった個人的願望が通用することは絶対にないし、現実世界の時が止まるわけでもない。グラビアは永遠の安住の地には成り得ないのだ。

「花はいつか散る運命。だからこそ美しい」と、故人はよく言ったものです。

でも。グラビアの世界に入ってくる年頃の女の子って「この娘ができるなら私にもできるかも?上手くいけば有名になって楽に稼げるようになるし…」なんて甘い夢を見て入ってくる娘が多いのも事実で(中には単純にお金目的の腰掛けって娘もいるけど、そんなのは論外。応援する気も無いし、そんな価値も無いので、この話からは省きます)。ファッション誌のモデルなんかより余程身近ですからね。実際に設けられてる敷居も低く設定されてるし。
だからいざ係るって時に、こういった小難しい話をちゃんと理解できる年齢や時期を見極めるのも実は大事。自分がチャイドルやJr.アイドルにほとんど興味が無いのも、実のところその部分が大きかったりします。付き合うんならちゃんと大人の話も含めて関わりたいんでね(もちろん個人的に…って意味じゃないですよ。どんなにこの世界に浸ってもアイドルってフィルターがある限りは恋愛感情とか持てないクチなんで)。
で、実際に言わなくても気付いている娘も、気付いてない娘も、ちょっと言えば気付いてくれる娘も、気付いてても現実に目をつぶってる娘もいるのが現実。いろんな娘が居て、支持するファンが居て、事務所や業界関係者が居て、それぞれの思惑があって…僻み、嫉妬、疑心、嫌悪、策謀、裏切り…etc.グラドルとして切羽詰った者同士が織り成す剥き出しの人間模様。そんな殺伐としたドロドロな空間だからこそ、逆にリアルな人間味が感じられる。
自分がグラビアトークオーディションは面白い、って思ってるのはソコなんです。
確かにアイドルという枠だけで見たら、すごくイタくて怖い番組です。こんなの公共電波に乗せる必要ってあるの?って意見も良く解る。でも彼女たちはアイドルである前に1人の人間なんです。そういった視点で見れば、グラビアトークオーディションは現代社会の縮図であることが理解できる。ただ多くの人がそういったものを直視できずに目を逸らしているだけで、でも本当はみんなが真正面から向き合わなくちゃいけないことに他ならない。

頬を叩かれない者はその痛みは判らない。でもそれを知ることで、他人が叩かれた時の痛みも理解できるようになる。だから人は優しくなれるんです。人間とはそうやって成長していくものだと思えませんかね?

ちょっと話広げすぎて大幅にずれちゃった(苦笑)非常に観念的な話になってしまったので恐縮ですが。
だからこそこの番組に出場した娘たちは、そこで得た経験を今後の人生の糧にしてもらいたいと思う。そして、グラドルとして行き詰まってる娘は是非この番組に勇気を持ってチャレンジしてもらいたい。どんなに痛い思いをしたって、ホンモノの戦争の様に命まで取られる訳じゃないし、方向性を変えたり、違う道に進むことだって出来るのだから。自分を変えるチャンスはそこ等に転がってるものを簡単に拾ってこれるもんじゃない。茨の中に手を入れて掴むもの。

とはいえ。そもそもこの番組はトークオーディションなんですから、喋りが達者じゃなければ番組に出なければよいのだし、もし番組に出たとしても「グラビアに残りたい」「グラビアの方が自分を出せる」と思っているならば周囲に惑わされず発言を控えてしまえばよいワケで。おそらく仲村みうさんあたりはそのことを敏感に察知してあえて喋らなかったのではないか?と推察されます。というのも、この娘の雑誌のインタビューとか読むと、自分の存在意義をよく解ってるし、ちゃんと考えてる。ルックスが好みじゃないのだけど、こういう知的で頭のいい娘って自分は好きなタイプです。

また大手所属&15歳の緑友利恵さんについて、まだ自分の色がついてない状態でこのまま出し続けるのは危険だって意見もあるのですが(「彼氏の話とか絶対マイナス!俺だったら許せないですね」って友人も言ってました)、ホリプロさんとしてはこの娘をグラビアという小さな世界に置くよりも、さっさとTVタレントとして売り出したいのだと自分では理解しています。そちらでステータスが出来てしまえば、アイドルファンに頼らなくとも金を集められるって大手なりの計算&自信もあるでしょうから。なんたって5万人以上の中から選ばれてスカウトキャラバングランプリを取った娘ですからね。それだけでもただモンじゃない。