エリザベス女王杯の為の覚書

出走条件が3歳以上になって以降ちょうど10年。レース結果から見える傾向をまとめておく。
1.前年度の連対馬が再び連に絡むことが非常に多い。

このパターンに当て嵌まるのは、ダンスパートナー(第21回優勝、第22回2着)、メジロドーベル(第23&24回優勝)、フサイチエアデール(第24&25回2着)、アドマイヤグルーヴ(第28&29回優勝)、オースミハルカ(第29&30回2着)と10年で5頭もいる。牝馬は繁殖の関係から引退も早めなので勢力図が変わりにくいということも関係しているのだろう。

2.1頭の例外を除いて全てエリザベス女王杯出走以前に何らかのGⅠを勝っている馬が優勝している。

1頭の例外とは2003年の第28回大会の勝ち馬アドマイヤグルーヴ。それまでGⅠ勝ちがなかったとはいえ前走の秋華賞では2着。相手はメジロラモーヌ以来の牝馬3冠を達成していた世代最強のスティルインラブなのだから実力的にはGⅠを勝てるだけのものはあった。過去のGⅠ勝ち馬、もしくは連対実績がある馬が出てくれば文句無しでチェックしたい。

3.逃げ先行馬の健闘

過去に逃げ切って勝った馬はいないが、逃げ先行馬の健闘が目を引く。
【逃げ先行策で好走した馬】
第21回 シーズグレイス   1-1-1-1⇒3着(2:14.3良 ダンスパートナー)11番人気
第22回 エイシンサンサン  1-1-1-1⇒3着(2:12.5良 エリモシック)8番人気
第23回 ランフォザドリーム 3-3-2-2⇒2着(2:12.8良 メジロドーベル)5番人気
第24回 エガオヲミセテ   4-4-4-4⇒3着(2:13.5良 メジロドーベル)5番人気
第25回 フサイチエアデール 2-2-2-2⇒2着(2:12.8良 ファレノプシス)1番人気
第26回 −−−−−−−−−           (2:11.2良 トゥザヴィクトリー)
第27回 ファインモーション 2-3-3-2⇒1着(2:13.2良)1番人気
第28回 −−−−−−−−−           (2:11.8良 アドマイヤグルーヴ)
第29回 オースミハルカ   2-2-2-2⇒2着(2:13.6良 アドマイヤグルーヴ)5番人気
第30回 オースミハルカ   1-1-1-1⇒2着(2:12.5良 スイープトウショウ)5番人気
見てすぐに気付くのが勝ち時計。2分11秒台で決着するような早いペースだと逃げ先行馬に出番は無いが、道中ペースが落ち着くようだと逃げ先行策をとった馬が複勝圏内に残りやすい。当たり前のことだが、
次のハロンタイム比較を見ると第26回と第28回は4〜5F目(800〜1,000m)で息の入らないような展開であったことが判る。
ハロンタイム】
第26回 ヤマカツスズラン 1-1-1-1
12.3 - 10.9 - 12.0 - 11.7 - 11.6 - 12.0 - 12.3 - 12.1 - 12.3 - 12.0 - 12.0(上り3F 36.3) 
第28回 スマイルトゥモロー 1-1-1-3
12.3 - 10.8 - 11.3 - 11.3 - 11.8 - 12.2 - 12.7 - 12.1 - 12.1 - 12.4 - 12.8(上り3F 37.3)

第30回 オースミハルカ   1-1-1-1 12.3 - 10.9 - 11.9 - 12.4 - 12.5 - 12.5 - 13.3 - 12.0 - 11.5 - 11.1 - 12.1(上り3F 34.7)
出走メンバー次第だが、先手をとりたい馬の引っ張り合いを避けられそうなら人気に関係なく逃げ先行馬に注意したい。