秋華賞(GⅠ)予想…を書こうと思ったら回顧に(笑)

3歳牝馬の3冠戦として新設された秋華賞も今年でもう11回目。月日が経過するのは早いもんです。特に競馬なんてやってるとね。
…って書いたところでオチちゃった(笑)
コチラの掲示版では
 ◎カワカミプリンセス
 ○アドマイヤキッス
 ▲サンドリオン
 △キストゥヘヴン
 △アサヒライジング
 △フサイチパンドラ
 注ソリッドプラチナム
という予想をした。ちなみにこの時点でパドックを見る前。
京都内回り2000mは、レース展開によってガラリと様相が変わる。小回りな上に直線も短い。高低さこそ違えど、大まかには小倉で走っているような感じ。故に先行馬が断然有利に思えるのだが、それを各馬が意識して仕掛けが早くなりペースが上がると、実は外枠の差し・追い込みが決まりやすくなる特徴がある。最終コーナーで適度な遠心力がかかり、差し馬は直線までの間を無駄なくトップスピードに乗せる事が出来るからだ。その証拠に、過去の秋華賞の歴史を見ていくと5枠より外に入った差し馬が活躍しているのが解る。過去10回全て良馬場。条件はほぼ同じなので比較はしやすい。
    枠    人気
第1回 7-6-5 5-3-7  (勝ち馬:ファビラスラフイン  1:58.1曇良)
第2回 5-8-4 1-2-9  (勝ち馬:メジロドーベル     2:00.1晴良)
第3回 7-4-3 2-14-1 (勝ち馬:ファレノプシス     2:02.4晴良)
第4回 8-6-7 12-10-2(勝ち馬:ブゼンキャンドル    1:59.3晴良)
第5回 2-7-3 10-7-5 (勝ち馬:ティコティコタック  1:59.9曇良)
第6回 1-5-3 1-2-3  (勝ち馬:テイエムオーシャン  1:58.5晴良)
第7回 6-8-2 1-3-7  (勝ち馬:ファインモーション  1:58.1晴良)
第8回 8-5-7 2-1-8  (勝ち馬:スティルインラブ    1:59.1晴良)
第9回 8-6-3 2-5-10 (勝ち馬:スイープトウショウ  1:58.4晴良)
第10回 5-3-6 2-1-5  (勝ち馬:エアメサイア       1:59.2晴良)
この10年で5枠から外が【8,8,4】に対し、1〜4枠は【2,2,6】。1〜4枠が複勝圏内を2つ以上占めたのは第3回(2着ナリタルナパーク、3着エアデジャヴー)と第5回(1着ティコティコタック、3着トーワトレジャー)と第6回(1着テイエムオーシャン、3着レディパステル)のわずか3回に過ぎない。付け加えると2枠は2回、1枠はテイエムオーシャンが勝った1回しか複勝圏に絡んでいない。
また1、2番人気の両方が複勝圏を外れたのは第1回(1番人気エアグルーヴ10着、2番人気ヒシナタリー11着)と第5回(1番人気シルクプリマドンナ10着、2番人気チアズグレイス4着)の2回だけで人気馬の信頼度は高い。
よく「オークス組より桜花賞組」と言われるが、これは「コーナーをゆったり回る東京よりコーナーのキツイ阪神で良績のある器用な脚が使える馬の方が向く」という意味。
ということで、有力馬3頭の中で一番外の6枠に入ったカワカミプリンセスを本命。オークス以来のぶっつけは全く気にならなかった。4戦無敗のオークス馬、中間の状態も不安な部分は全くなかったのだから能力を疑う必要はない。本当に強い馬は走る準備をキチンと整えてやればそれだけでいいのだから。テイエムオーシャン
対抗は5枠アドマイヤキッス。中間順調で前走のローズSを今までにない末脚を繰り出して勝ったのなら素直に2番手評価。1つだけ気になったのは桜花賞馬とオークス馬が揃っているのにGⅠ未勝利の同馬が1番人気になっていたこと。鞍上込みでの評価なんだろうけど、ちょっと人気になりすぎてるような気が…。
キストゥヘヴンは今までのレースぶりを見る限り、桜花賞のように一瞬の切れで勝負するタイプ。馬群を捌かなきゃならない最内を引いた今回は割引。
▲は少し捻ってサンドリオン。ダート2戦を圧勝したあとの紫苑Sで見せたパワフルな末脚に期待。
他にはアメリカ遠征でも好成績を残したアサヒライジング。環境を変えても好成績を残せるのはタフである証拠。切れる脚は無いが血統的にバテとは無縁のタイプ。早いペースになっても信頼できる先行馬はこの馬だけ。
他には相手なりのレースが出来るフサイチパンドラ。この馬は気性的な幼さもあってまだ素質だけで走ってる感じ。馬体のバランスがすごくいいし、完成するのは古馬になってからだろう。
ソリッドプラチナムは毎回イチかバチかの後方一気。展開次第だが早くなれば突っ込んでくる可能性は否定できない。
府中の場内モニターでパドックを確認。良く見えたのはカワカミプリンセスアドマイヤキッスアサヒライジングが少し落ち着きがないように見えたので評価を下げてしまった。結果的にはこれが裏目となるのだが…。
馬券はカワカミプリンセスアドマイヤキッス2頭軸の3連単。3連復も考えたけど人気馬同士の組み合わせでは当ってマイナスのパターンもありえるので、覚悟を決めた。あとはカワカミプリンセスから人気薄への馬単を遊びで2点。
絞込みまでは当ってるのに、馬券には反映されず。もう少し素直に考えなきゃいかんな(苦笑)
カワカミプリンセスは無敗で世代の頂点に立ったことで、次走エリザベス女王杯でいよいよ古馬に挑戦。相手は1年間の長期休養から見事に復活したディフェンディングチャンピオンスイープトウショウ。復帰第一戦に選んだ牡馬混合の京都大賞典をあっさり勝ったように力の衰えはみられない。同一脚質だけに、火の出るような叩き合いが見られそう。
2着のアサヒライジングエリザベス女王杯に挑戦するだろう。父に菊花賞2着のロイヤルタッチ、母の父にシンザン産駒の菊花賞ミナガワマンナ。重賞勝ちこそ無いが血統的に距離が伸びてこそ真価を発揮する。
3着フサイチパンドラは気性的な問題で成績にムラがあったが、その点は解消されてきたようだ。もう少し馬体に実が入ってくれば、理想的な中距離馬になるだろう。
アドマイヤキッスは今回のレースを見てマイラーであることがハッキリしたように思う。父サンデーサイレンスよりも母キッスパシオン(母父ジェイドロバリー)の影響が強く出ているようだ。能力があるので距離をこなしているが、アサヒライジングとは逆に血統的にスタミナの素地が薄い。