ゲド戦記

C氏よりお誘いがあり、映画「ゲド戦記」の試写会に行ってきた。場所は霞ヶ関にあるイイノホール
ここに来るのはかなり久しぶり。前回もやっぱり試写会だったが、何を見たのかは忘れたが…
18:00の集合時間をちょっと過ぎてから到着したが、C氏が先に席を取っておいてくれた。
スタジオ・ジブリ作品ということもあり、会場はいろんな年齢層の人間で埋め尽くされている。
で、見た感想を一言で言うと、原作を消化するには尺が足りなかったんだろうなぁと。
初監督作品のわりには映画として良くまとまっているし、さすがに名匠・宮崎駿監督の息子さんだけある。
ただ全体的にストーリーラインを追うのと世界観を説明するのが精一杯で、キャラクターそれぞれの掘り下げを少し端折ってしまっていた感じ。
そのあたりがもう少し丁寧に描かれていれば良かったのだが…それ故感情移入しずらくなってしまったのが残念だ。
絵は綺麗だし、とりあえず観に行って損ということはないが、消化不良を覚えるかもしれません。
チョコット調べたところによると原作は5巻ぐらい出ていて*1、今回の映画のストーリーは、その全ての設定を分解⇒再構築して作ってあるようだ。(以下ネタバレ含む)
ベースとなっているのはゲドが壮年期となった第3巻。そこに1巻の「自ら生み出した影に追われる」、5巻の「突如世界に現れ始めた竜」の設定を加えたオリジナルストーリー。
主な違いは…
  • 「自ら生み出した影に追われる」のは、映画では「アレン」だが、原作では「若き日のアシタカ(=ゲド)」。
  • 映画では「悪の魔法使いが生死両界の扉を開けてしまうのをゲドたちが防ぐ」というストーリーだが、原作では「生死両界の扉を開けてしまった悪の魔法使いとゲドが対決」する*2
  • 原作ではやけどを負った少女・テルーが登場するのは、上記ストーリーの後の話。

*1:別に短編集などもあるらしい

*2:この戦いによってゲドは魔法の力を失う。