NHKマイルカップ

<NHKマイルC>◇7日=東京◇G1◇芝1600メートル◇3歳◇出走18頭  武豊騎手(37)がロジック(牡、栗東・橋口)をG1ウイナーへ導き、天皇賞に続いて2週連続G1制覇を飾った。終始内を突く好騎乗で、ユートピアでのドバイ・ゴドルフィンマイルに続き橋口弘次郎師、蒔田淳厩務員のトリオが再び輝きを放った。競り合った9番人気のファイングレインが首差の2着。キンシャサノキセキは、勝ち馬に続く上がりを繰り出し3着に入った。  この手応えなら、とらえられる。残り1ハロンを切って武豊騎手は確信した。ロジックは、想像以上の手応えでしぶとく伸びる。ファイングレインに追いつくと、闘志をむき出しにした。馬場の内側を進む2頭。外のロジックがあっさりとかわし、首差で競り勝った。

6番ロジックの1頭軸で流した3連復馬券とロジック流しのワイド馬券が上手い具合に当り♪♪♪ヽ(⌒▽⌒*)乂(*⌒▽⌒)ノ バンザーイ!!
ロジック頭には結構自信があったので今回は当るだろうとは思っていたが、3連複2−6−15が30,100円も付くとは…
鞍上が武豊。騎乗するだけでその馬のオッズが下がるのだから事前に確認した配当よりも安くなるだろうと思っていたのだが、まさか3万馬券とはねェ〜。発走20分前ぐらいに出したオッズプリンターでは272倍ぐらいだったので、直前に他の馬券が売れた分だけ上がってくれたのかも。
では、どういう具合に買い目を決めたのかを解説する。



今回は事前に言われていたように、勝つも負けるも紙一重のメンバー構成。一応、大外18番に入ったフサイチリシャールが1番人気に収まっているものの、今年に入って2,2,5着と2歳時の勢いが徐々に薄れてきた感じだし、皐月賞でキツイ走りをした後で余力が残っているとは思えなかった。またこの馬の体型もどちらかといえばパワー型で、東京よりは中山や阪神の方が合うのではないかと考えてもいる。父親のクロフネは東京でも圧勝してみせたが、あれは圧倒的なパワーがモノをいった結果だ。あの実力馬をしてNHKマイルC⇒ダービーの連勝はならなかった。皐月賞を勝ったのならいざ知らず、掲示板ギリギリだったフサイチリシャールが巻き返して勝てるとも考えづらい。

一方2番人気の1番マイネルスケルツィ。前哨戦のニュージーランドT3歳Sを勝って2連勝…と勢いこそあるが、東京戦は2回走って2回とも2着。上がり勝負になりやすい東京コースでは詰めが甘くなるのでは?と思っていた。もちろんマイルが合わないわけではないし、2番人気は妥当な評価と思う。無闇に評価を落とす必要はないが、だからといって頭から買えるだけの材料もなかった。
4番人気の8番ステキシンスケクンは、「アーリントンCでみせた脚を上手く使えたら面白い」と期待した前走の皐月賞が案外の結果だった。暴走気味に行ってしまった内容からすると、得意のマイルに戻った今回も安心しては買えない。アーリントンCは「たまたま上手くいったレース」に過ぎないようだ。
5番人気の13番アドマイヤカリブは骨折休養明け。オープン勝ちだけの戦績でいきなりGⅠで勝負となると常識的に考えてキツイだろう。Gone Westの肌にサクラバクシンオー。スピードに任せてねじ伏せるレース振りと、いかにもスプリンターという血統構成…マイル1.33.6の持ちタイムは評価できるが、本質的にはマイルでも長いと感じた。
…ということで、残ったのが6番ロジック。マイル戦未勝利だし、確かに勝ちみに遅い感じがするが、これまでのレース振りはそれほど悪くはない。シンザン記念にしてもアーリントンCにしても、逃げ馬を楽に逃がしてしまったゆえの敗戦。前走のニュージーランドT3歳Sも最後は「直線の長い東京でならあるいは…」と思わせる切れ味だった。使った上がり35秒2は勝ったマイネルスケルツィと同じ。負けたのが「位置取りの差」でしかないならば、名手・武豊騎手がその差を埋めてみせるだろうと考えた。そしてこの馬は、ここまで走ってきた全7レースで3着以下に落ちたことがない。単は厳しいかもしれないが、この戦績の安定感があれば、出走馬のなかで最も連軸として適している。調子が上がっている今ならば充分勝機はあるだろう。


ロジックを頭にすることを決めたところで、相手を絞り込む作業に入る。今回の出走メンバーをみて、実力的に1番マイネルスケルツィと18番フサイチリシャールの2頭は外せない。そして新馬⇒ジュニアCと連勝した15番キンシャサノキセキ。このときの2着はアドマイヤカリブ函館2歳Sを0.1秒差3着と実績のある馬を新馬戦後にいきなり破るのだから、力は相当だ。2年前にキングカメハメハでこのレースを勝ったことのある安藤勝巳騎手に手替りしたことで勝負気配をヒシヒシと感じる。

4番のアポロノサトリ。この馬もニュージーランドT3歳Sでマイネルスケルツィ、ロジックと同じ35秒2の上がりを使っているように、末脚の切れは東京に向きそう。ただ鞍上の蛯名騎手とはそれほど相性がよくなさそう。

そして最後に選んだのが2番ファイングレイン。戦績で目立つのは前走のニュージーランドT3歳Sの2着ぐらいだが、逃げ粘った脚に見所があった。そして鞍上の横山典弘騎手。差し馬ではいいところまで来て届かない…というレースが多いが、逃げ先行馬に乗せると、実に巧みな手綱さばきを見せる。スペシャルウィークを向うに廻しクラシック2冠を達成したセイウンスカイを始め、ダート馬と思っていたイングランディーレ天皇賞を逃げ切ったり、昨年のアドマイヤジャパンとのコンビは、ディープインパクトに最も肉薄したコンビといってよいだろう。何度痛い目にあったことか…(苦笑)とにかく

逃げ先行に乗った時の横山典弘は要注意

というのが、手痛い教訓として自分の記憶に刻まれているのだ。

13番アドマイヤカリブ、穴人気だった11番タガノバスティーユは思い切って切り捨て。最終的な買い目は

 3連複 6-1,2,4,15,18
 ワイド 6-1,2,4,15
 馬単 15-6, 4-6
  3連単 6-15,18-1,2,4,15,18

最後の馬単3連単は遊び。入ればラッキーだけど、フサイチを2着にしたのは保険の意味もあり。
かくしてレースはあのように決まり…レースを表で観ていた時は、2着マイネルスケルツィと思っていたのだが、リプレイで見直したらファイングレインだったので、慌てて手元の配当を見たら272倍!! �堯福錥釥�;)
この時点で大幅プラスになったのはわかっていたが、確定後の配当が更にアップしていたので、さらにビックリ!!
しかし、武豊-横山典-アンカツで決まって3連単20万馬券なんて、普通じゃ考えられません
人気で負けたフサイチリシャールは、脚質に幅を持たせようと番手の競馬を続けているが、ひょっとしたらそのことが馬にストレスを与えることになって、イマイチ伸び悩んでいる原因になってるのかもしれないですね。強引かもしれないけど、スピードに任せて好き勝手に走らせたほうがこの馬の本来の力を発揮できるのかもしれない。
勝ったロジックはどうやらダービーへ向かう模様*1。母父サクラユタカオーは本質的に2400mは長いが、瞬発力に優れたタイプの仔が多いので、終い勝負に賭ければ面白い存在になると思う。

><

*1:武豊騎手がアドマイヤムーンに騎乗するため、幸騎手に手替りする。