長谷川恵美さん

18:00- 長谷川恵美 他 / 映画「延示 -enji-」試写会&舞台挨拶@調布市文化会館たづくり8F映像シアター

たまにはK氏にお付き合い…ということで、イチオシ・長谷川恵美さん出演の映画試写会へ。
なんと今回は舞台挨拶が付いての無料上映。インディペンデントの映画とはいえこれはオイシイ。
新宿で京王線に乗り換えると、タイミング悪く人身事故発生の報。(;´Д`)マジェェ〜!?
とりあえず乗り込んだ列車は発車したものの、どのタイミングで長時間停車になるか判らない。かなり気を揉んだが、なんとか少しの遅れで済んだ。
ところがこの事故が影響して試写会の開始時間が30分遅れることに…なんだ、急いだ割に結局なんも変わらんではないか(苦笑)
まぁ、その甲斐あってか、100名限定の席も大半が埋まることに。

長谷川恵美さんは昔から知ってたものの、直接逢うのはこの日が初めて。
遠めから眺めただけだったけど、なかなか綺麗な方ですね。
イメージ的に市川由衣さんや夏帆さんのような「外見が美麗で儚げ」なタイプで、
とても女性らしい優しい声をしているのだが、今思い出そうとしてもどういう声だったか忘れてしまっているぐらい、なぜか印象に残っていない。
単に自分が長谷川恵美さんに対して認識が低いこともあるのだろうが…

映画についてはまだ本公開前なので詳しくは書けないが、今回の作品は仮想近未来、某国の占領下にあり、首都機能を三重に移した日本という設定。
脚本・制作担当の馬込慎吾さんと映像担当の柴田雄一さんの連名で監督となっている。
以下は、公式サイトのイントロダクションから。
思想の季節より未だ覚めぬ近未来―――。

特高警察特務調査官・祠木紘一(田中まさ美)は都市ゲリラ組織『秋津列島解放戦団』に潜入、
内部より組織を操作し、情報収集等を内偵していた。

ある日、戦団の幹部である恵想剛久(久保田健介)が秘密裏に帰国したとの情報が入る。
時を同じくして世界中の国営テレビ、外務省、NGO団体に、恵想が渡っていた国である
稜州に関する告発映像が送りつけられる。
エスペラント語の解説がついたそれは、ネットを通じて一般市民にも広まっていた。

その数日前、ある女子大生が自殺した。動機は不明。遺書も無し。
手がかりは残された死の2日前までの日記のみ。
同僚の加波から日記を手渡された祠木は、独自に動機の推測をこころみる。

やがて祠木と恵想の二人は運命に手繰られるかのように対決の時を迎える。
そこで祠木が見たものは、自身の環境に裏切られ、全てを知ってしまった男の命を賭した叫びだった。

祠木はその叫びに、女子大生、水葉唯(長谷川恵美さん)の死との共通点を見出すが・・・・。

http://www.sa.il24.net/~rif/movie/estory.htm
ストーリーの核となる部分は2つあって、祠木と恵想を中心とした部分と、もう1つは、自殺した 女子大生・唯がなぜ自殺するに至ったのか?という部分*1。それぞれ時間軸がずれているため、長谷川恵美さんと主役の2名が直接絡むシーンは無い。
物語の下地となる世界観は、脚本担当の馬込監督曰く「ブレードランナーが好きで、かつての学生運動みたいな空気を入れたかった」らしい。が、出来上がった作品を観ると、「学生運動」よりは「ガンダム」や「エヴァンゲリオン」、漫画の士郎正宗大友克洋作品で語られてきたそれに近い。監督さんの年代からしても、そちらのほうが「リアル(虚像ではあるが)」なのだろう。
「一言で言うとブレードランナーみたいな映画。好き嫌いがはっきり分かれてしまう映画だと思う」とも言っていましたが、内容を見てみると、確かにその通り。
当時最もスタイリッシュだった古典映画を目指したのか、それをベースに新しいものを組み上げるのか…この映画は「イメージとしてのブレードランナー」の引き摺り過ぎてしまって、オリジナル感が薄くなってしまったんじゃないかと思う。
また、自分的に気になったのはカメラワーク。まぁこれは撮り方の問題なのだが、映像にテンポがないんですよね。意味のないカットが妙に長かったり、引きの場面が多くてメリハリが感じられなかったり。編集でもう少しスピード感を出しても良かったんじゃないかと。

上映後、入り口付近で祠木紘一役の田中まさ美さん*2と恵想剛久役の久保田健介さんから映画のチラシにサインをいただく。
田中まさ美さんには、映画撮影時の裏エピソードなどもいろいろ聞かせていただいた。現場の空気を知っている方に話を聞くのはとても楽しい。舞台出身の方というのは、観客に近いところで演じることが多いので、観覧したお客さんに対しても非常にフランクに接してくれる。映画とは違う「敷居の低さ」が固定客を掴むんでしょうね。
映画も、お祝いの花束を渡すぐらいのことは直接お客ができるようになるといいのにねぇ…。

*1:映画内ではそれぞれ「Aパート」「Bパート」と呼び表していました。

*2:紛らわしいが、れっきとした男性である。