第27回ジャパンカップ

ジャパンC】ムーン雪辱で有終!豪腕・岩田の目にも涙

 第27回ジャパンカップ(25日、東京10R、GI、3歳上オープン国際、定量、芝2400メートル、1着本賞金2億5000万円=出走18頭)岩田康誠騎乗の5番人気アドマイヤムーンが直線早め先頭から押し切り、GI3勝目を挙げた。2分24秒7(良)。ムーンは7月に近藤利一氏からダーレー・ファーム・ジャパン(代表・高橋力氏)に40億円でトレードされ、引退レースで結果を出した。岩田康騎手は東京競馬場での重賞初制覇。

 これが国際GIホースの底力だ。来春から種牡馬生活に入るアドマイヤムーンが、10万を超える大観衆の前で引退レースを飾った。

 スタートしてすぐ、内のポップロックコスモバルクに寄られ、ムーンの精神状態は狂ってしまう。掛かり気味に先行集団に取りついた展開は、脚をためて直線勝負のレースをしてきたムーン&岩田康誠騎手にとっては最悪のシナリオだった。それでも懸命に相棒をなだめながらレースを進め、4番手で526メートルの直線に入った。

 岩田は何の迷いもなく内に進路を取った。「直線ではみんな外に出そうとしていたので、ボクはその逆を行こうと思った。的中しましたね」。一瞬の判断が外からのポップロックの強襲をアタマ差凌ぐことになる。


 ゴールに入った瞬間、自分が勝ったことに自信が持てなかった。「向こう正面でJRAの職員さんに“たぶん4です”って言われて、ターフビジョンに自分が映っていたので勝ったと思いました。感無量です」。検量室に戻ってきた岩田の目には光るものがあった。直線で不利を受けた前走の天皇賞・秋(6着)を含め、幾度となく跳ね返された東京競馬場での重賞レース。“勝利”という結果が様々な思いを一気に吹き飛ばした。「折り合いを欠いていたけど、直線はあれだけ頑張ってくれた。東京で初めて重賞を勝てたし、この馬はすごいです」。ムーンとのラストランを勝利で飾れたことも男の胸を熱くさせた。

 「早めに抜け出すと気を抜く面は以前からあった。今日はよく持ってくれたし、勝つときはすべてうまくいくものだよ」と笑顔の松田博資調教師。ダーレー・ジャパン・ファームに40億円でトレードされ、種牡馬としての種付け料(500万円)も発表されているムーンを管理する苦労は計り知れないものがあった。しかし、それもこの勝利で吹き飛んだことは確かだ。

 エンドスウィープの後継種牡馬として人気を集めることは必至のアドマイヤムーン。今年GI3勝目を挙げたことで年度代表馬の可能性もあり、その価値はさらに高まるに違いない。

当日は久しぶりに朝から府中競馬場へ。
一日中日陰のパドックの最前列。寒いぃぃぃぃーーーー!!!(>_<;)

午前中のレースから馬券を買いつつ目を慣らし、本番のJCに備える。久々だったけど、幸い大幅な狂いはなかった。競馬暦20年近くのキャリアを支えてきた自分の目はまだ錆びついちゃいないようだ。若干、老眼は出始めたけどね(苦っ;;

午後になるとさすがに他の馬券を買っている余裕なし。そのうちJC出走馬たちが現れた。


見ててすぐに好調だと判断できたのは・・・

  • メイショウサムソン...落ち着き、気配文句なし。調子落ちもなく、堂々の一番人気。ただこれまでの走りと成績から1倍台の人気は?
  • ウオッカ...ダービー時と同じで500キロオーバーのサムソンより大きく見せている。もともとは凱旋門賞→JCが規定ラインだったのだから、ダービー馬として出走してくる以上は足の怪我は走りに影響なしと判断。古馬との4キロ差は有利。
  • インティライミ...体の張りと気合乗りは一番。ただこれ以上テンションがあがるのはマイナス。
  • デルタブルース...ここ最近では一番良い出来。ただし東京の末脚勝負では勝ち負けまでは無理。この出来が中山の有馬記念まで維持できれば面白いかも。
  • アドマイヤムーンポップロック...天皇賞(秋)時と横ばいで可もなく不可もなく。
  • ヴィクトリー...いつもと違って妙におとなしかったので気になっていたけど。この馬はカリカリしているぐらいのほうが走るみたいですね。

今回の外国馬はスケール的にも買い目に乏しいのでハナから消し。

そうそう。東原亜希ちゃん推薦のドリームパスポートですが、太くはなかったけど、今一つ馬体に張りがなかった。昨年の出来であれば本命でもいけたけど。やっぱりJC前に1回使いたかったところ。

で、残った中から配当的な狙いもあってウオッカから流してみたけど...結果はご存知のとおり☆(_ _;)

四位騎手はウオッカの末脚を直線まで貯めるつもりで最後方追走を選択したんだろうけど、あのペースじゃ少々無謀でしょう。さらに4コーナーでインを狙ったが前の馬が壁になって結局その外からの追い込み。ゴール前で脚色いっぱいになるのは至極当然。入線後に審議対象になったことを考えても今回はジョッキーが下手に乗ったことは明らか。

一方、ペースを考えて上手く乗ったのが1,2着馬。特に岩田騎手はゴールするまで徹底的に経済コースを使って凌ぎ切ったのはお見事。今まで東京での成績が良くなかったから馬というよりジョッキーでマイナス評価していたのですけど、このレースに限っていえばベストな騎乗でした。

2着のペリエ騎手は相変わらず東京が上手い。コースをよく知っているし、現状のポップロックであそこまで持ってこれるのだから、これは騎手の腕といってよいでしょう。

メイショウサムソンは負けたけど、気にする必要もないでしょう。併んだら強いけど瞬発力勝負で劣る馬であることはわかっていたから、負けるとすればこういう展開。オペラハウスの仔らしく調子の波が少ないタイプで堅実に走る。アドマイヤムーンの引退→種牡馬入りが決まったとあっては、有馬記念でもかぶった人気を背負うことになるでしょう。

インティライミは今回は走らな過ぎ。ダービーの時みたいに先行したほうが良いのかも。