第74回日本ダービー

【ダービー】戦後初オンナが勝った!ウオッカ次は凱旋門賞だ初のダービー制覇!
四位洋文騎手はゴール直後に人指し指を天に向かって突き上げ、喜びをアピールした(撮影・佐藤雄彦) 第74回日本ダービー(27日、東京10R、GI、3歳オープンマル指、せん馬不可、定量芝2400メートル、1着本賞金1億5000万円=出走18頭)戦後初! オンナが勝った。第74回日本ダービーは紅一点ウオッカが、17頭の牡馬を蹴散らし、牝馬としてはクリフジ以来64年ぶりに優勝。そのラスト3ハロンは33秒0。ディープのそれ(33秒4)を超えるダービー史上最速を記録した。日本の歴史を塗り替えた天才少女の次なる目標は、世界の最高峰・凱旋門賞だ。
64年ぶりに刻まれた歴史は、あまりにもセンセーショナルだった。ダービー史上最速の上がり600メートル33秒0で3馬身差。皇太子さまが初めて観戦され、安倍首相も「内閣総理大臣賞」授与に訪れた第74回日本ダービー。同期のサラブレッド8470頭の頂点に立ったのは紅一点のウオッカ。真夏にも似た晴天の5月の最終日曜日、13万人を超える観客がその強さに酔いしれた。
「歴史に残る馬に乗せていただいてうれしいです。最高ですね。もう、辞めてもいいです」 ゆっくりとウイニングランを終えたダービージョッキー四位洋文騎手の目に、うっすらと光るものが…。騎手引退宣言が飛び出したのも、至高の喜びがあればこそ。桜花賞2着の借りを返して余りある勝利が、薩摩隼人の男泣きを呼んだ。
中団のインでピタリと折り合ったウオッカを、「どこかで外に出せれば…」と狙っていた四位。その思惑は、最後の直線でズバリとハマる。目の前に大きく開いたビクトリーロードにすべてが弾けた。「桜花賞の分までお返ししてやる!!」。最後まで懸命に追って、後続をぶっちぎり。前走の屈辱を存分に晴らした。勝利者インタビューで両手を挙げて喜ぶ四位洋文騎手(撮影・金子貞夫) 香港、米国、豪州。世界に飛び出すごとに結果を出してきた角居勝彦調教師は、また新たな勲章を手に入れた。しかも、厩舎初のダービー挑戦を牝馬で勝ち取る快挙。そのチャレンジを非難する声も耳に届いたが、「自分で選択した道ですから」と信念は揺るがなかった。勝てると思えば、海外も牡馬相手も関係ない。その視界には、すでに世界の頂点が映し出されている。
「もう1回オーナーと相談しますが、凱旋門賞に登録してありますので…。向こうの馬場に合う馬になってくれれば」 次なる目標は、世界の最高峰・凱旋門賞(10月7日、仏・ロンシャン、GI、芝2400メートル)。斤量に恵まれる3歳牝馬(4歳以上牡馬より5キロ軽い)なら、チャンスは小さくないはずだ。
「先に大きいプランがありますしね。無事に行ってくれれば、また夢が広がりますから…」 四位も10月のロンシャンに思いを馳せる。あのディープインパクト(3位入線後失格)も、あのエルコンドルパサー(2着)も勝てなかった舞台。しかし、日本の歴史を塗り替えたウオッカなら、その壁を超えていけるかもしれない。天才少女は競馬を愛するすべての人々に無限の夢を抱かせて、府中の2400メートルをさっそうと駆け抜けた。

当日は早朝から府中へ出発。6時過ぎには競馬場正門前へ到着した。
既に相当数の競馬ファンが並んでいる。流石にダービー。レース前からファンの熱気が伝わってくる風景。
本来なら入場回数券を使って入るのだけど、使い切ってたのを失念していたため、当日券売り場の列へ並んだ。まぁそれでも早いほうなので心配はいらないかと。

7時10分とかなり早い時間に開門。スムーズに当日券を手に入れると正面でレーシングプログラムを数冊手に入れて真っ直ぐ目の前のパドックへ。今日の目的はパドックでダービー出走馬の写真を撮ることなので、ちょうどカーブに差し掛かる手前あたりのベストポジションの最前列を確保。特に誰と約束していたわけでもないが、知り合いに会うかもしれないと思いわざと広く場所取りしていたら、イベント会場でよく会うM氏がこちらに歩いて来るのが見えて、声をかけた。

M氏はダービーの馬券目的でこの後競馬ファンの後輩さんと落ち合うというので、どうせならとご一緒することにした。しばらくしてM氏の後輩のKさん登場。お互いイベント会場で見覚えがあったので、すぐに意気投合した。お2人のおかげでダービーまで待っている間は退屈せずにすみました。この場を借りて感謝。(^人^)

ダービーが始まる前は馬券を買わずにひたすらパドックで相馬を繰り返しレース結果を見て、自分の目に大幅な狂いが無いかどうか確かめる。馬を繰り返し見ていると、少なくとも走れる状態にある馬と、そうじゃない馬を割と簡単に見分けられるようになる。特に暖かくなり冬毛が見られない状態なら判断もつきやすい。パドックは勝つ馬を見つけるために見るのではなく、負ける馬を切り捨てるために見るものだ。レースの結果からおおよそ間違っていないことを確信。

それにしてもこの日は熱かった!(><)
日焼け防止に長袖を着て行ったものの、それでも手の甲あたりはどうしようもない。レースが終了した後は、見た目で半分火傷の状態。しかし、日焼けするとすぐ赤くなるのは自分の体質でもあるので、見た目ほど痛みがあるわけではない。
それでもダービー出走馬がパドックに姿を現す頃には涼しい風も吹いて時折雲が太陽を隠したりして過ごしやすくなった。

パドックは既に満杯になっているものの、ディープインパクトの時を知っているだけに、あのときから比べれば全然マシ。あの時は満員電車並みのすし詰め状態だったからねぇ。

馬が出てくる前に一際目立つ真っ赤のスーツであの関口会長軍団が登場。一緒に居るのはボクシングの亀田兄弟+親父さん。やることハデなのはいいけど、場違いな感じは否めない。ここはアンタ等が主役じゃねぇ、馬が主役だろう、と。

出走馬をカメラで追いながら1頭ずつ順にチェックしていく。
世代最強を決めるダービーともなれば明らかな調子落ちで出てくる馬はいない。そういう意味では切り捨てる馬はいないといってよいのだが、時に目立った好調さを見せる馬がいる。その馬が人気馬ならば軸にもってこいだし、人気薄なら遊びで流してみるつもりでいた。

一番人気のフサイチホウオーはそれなりに順調。イレ込んでもいないし、馬体もキッチリ仕上がっている。普通に実力を出し切ればやはり軸はこの馬、とするのがセオリーっちゃセオリー。ただし、これまで離して勝った事が無いという事実がどうも好きになれない。併走して渋といとも言えるが、東京コースは切れ味を活かし易いコースなので出し抜けされて足元を救われる可能性は十分ある。また単なる都市伝説ではあるけれども、東原亜希さんが本命とした馬は必ず負けるというジンクス・・・正直ダービーを勝つには運さえも味方にしなければ勝てないと思うだけに、自分は軸にしなかった。
皐月賞馬のヴィクトリーも大人しく周回している。ただ普段気難しい馬がこれほど大人しいのは逆に不気味。走ってみなきゃ解からないけど、今回走らなかったら大人しい時は怪しんだほうがいい。パドックだけじゃ判断できないので、返し馬で確認をしたい。
その2着馬のサンツェッペリンはイレ込み過ぎ。出走馬の中で唯一のプラス10キロ。陣営はコメントで成長分としているが、この馬は過去の出走で470キロを越えた時は全く走っていない。確かに成長分はあるにしても、無駄に力を使いすぎているので今回は3着に来れたら御の字。
2歳王者のドリームジャーニーは程よい気合乗り。ただ皐月賞時より2キロ増えても412キロ。牝馬以上に小さい・・・というよりチッコイ(苦笑)。調子は良さそうだけど、力負けしそうな感じがぬぐえない。もう少し馬体が成長して欲しいというのが正直なところ。
アドマイヤオーラも悪くは無い。が、それほどよく見えるわけでもない。ましてや東京戦でしっかりした実績のある武豊騎手から、東京での成績が悪い岩田騎手への直前の乗り替わり。皐月賞を見ていても足の使いどころが難しい馬なので、テン乗りではないにしてもマイナス要素が多く、積極的に買える要素がない。来てもヒモ穴が限度だろう。
一方その武豊騎手を確保したタスカータソルテ。馬はよくも無く悪くも無くだが、人気の薄い武豊を狙わない手は無い。高配当を狙うならこの馬からだ。

で、それらの人気馬よりはるかに良く見えたのが、列の最後を周回する牝馬ウオッカだった。目の前を通る度とにかくデカく感じる。これは周囲にいた人々もみんな口にしていた。実際この日は482キロで出てきていたが、508キロあるフサイチホウオーよりもはるかに大きく見える。特に胸前の筋肉の盛り上がりは、牡馬でも滅多にお目にかかれない。これほどの牝馬は自分が実際見た中では天皇賞(秋)を勝った時のエアグルーヴ以来。あの時も人気を分け合った牡馬のバブルガムフェローが見劣るほどのオーラを発していたことで迷わず軸にした。当初は「どんなにすごくても今の時期の牝馬だからなぁ」と思っていたのだが、この姿を直接見せられては、もう素直に出来のよさを納得するしかない。軸は決まった。

人気の一角と言う事で、相手を絞りに絞った。ウオッカを軸にフサイチホウオー、ヴィクトリー、タスカータソルテの3頭相手の馬単と3連復が本線。あとは高配当狙いでタスカータソルテを軸にした馬単を少し。アドマイヤオーラを含め穴人気になっていた馬は全部バッサリ切った。

果たして結果は・・・レース映像を見ていて唖然とした。逃げると思っていたヴィクトリーがいきなり出遅れ、本来その位置に居るべきところには隣のアサクサキングスが。危惧していたことがいきなり現実になってしまった。さらにヴィクトリーが2コーナーで勝手に外をまくっていくのに釣られてフサイチホウオーが行きたがったシーンには思わず「早い!」と叫んでしまった。ベストポジションと思われる中段後方にはウオッカ
レースはそのまま進んで、直線でアサクサキングスが抜け出す。今日のCコースは内でも粘れるのは確認済み。ヤバイ、こりゃ逃げ切られるぞ!・・・と思ったら、外から1頭すっ飛んでくる黒い帽子・・・やっぱりウオッカだ!よし!後はヒモが・・・

・・・
・・・
・・・またヒモ抜け・・・_| ̄|○|||

まぁ、しかしスゴイ末脚だった。レースの上がり3ハロンが34秒4なら、いったいこの馬はどんだけの脚使ったんだ!? ??( ̄口 ̄;)!!
正直、切れ味だけならディープインパクトより上だろう。こりゃトンでもない馬が現れたもんだ。
ブライアンズタイムは最良の後継馬と思われていた3冠馬ナリタブライアンを失った後、変則2冠馬タニノギムレットを輩出し、さらにその初年度産駒からいきなりダービー馬を輩出した。サンデーサイレンス系の種牡馬が幅を利かせつつあったところで、タニノギムレットが出てきたことは非常に興味深いです。
ウオッカは今回の勝利で登録を済ませている凱旋門賞挑戦も現実味を帯びてきた。確かに斤量が最も軽く設定されている3歳牝馬ならチャンスも大きい。ただこの馬もまたディープインパクトと同じくアメリカ血統のスピード馬なので、「欧州の芝が合うか」といったら「合わない」というのが今の感想。その代わりアメリカのダート競馬やドバイなら圧勝すると思います。個人的にはドバイWCブリーダーズカップディスタフに挑戦して欲しいなぁ…ま、馬が無事なら来年以降でも挑戦できるか。
とりあえず安田美沙子さんがしっかり的中したな(笑)

アサクサキングスは完全に作戦勝ち。相手がウオッカじゃなければしてやったりな訳で、福永騎手のファインプレー。先週はオークスを勝っているし、なんかだんだん親父さんぽくなってきたな、と。実はM氏ともパドック見る前に「ここ2走は抑えて失敗してるから、おそらく今回は逃げるだろう」なんて話してたのに、それでもヴィクトリーが主張すればその直後かサンツェッペリンと番手だろうと判断して、結局切っちゃった。よく見たら東京戦では結果出してるんで買えない要素が無かったわけじゃないんだよねぇ。まだまだ甘いね、自分は(苦笑)
アドマイヤオーラは現状ではアレが精一杯でしょう。岩田騎手もフサイチホウオーを目標に乗ってたはずだし、その分仕掛けも遅れたはず。それでも2400mはこの馬にとってはやっぱり長いんじゃないかな。マイルから2000mまでが一番持ち味を発揮できると思う。

対する1番人気馬フサイチホウオーは、向こう上面で少しかかったのがね。道中無駄な力を使わないから最後の直線で渋とく勝てる訳で、今回は出来が良すぎて自滅した感じ。
ヴィクトリーはゲートでミスったのが全てで参考外。今回は2走ボケとも考えられるし、皐月賞馬はそう簡単になれる訳じゃないんで見捨てるにはまだ早い。気性面での成長があればよいけど、大人しくなったら走らなくなる可能性もあるけど。
サンツェッペリンはやっぱりプラス10キロは少し重かったんでしょう。それでも4着だから力は出した。この馬は馬体重次第なことがハッキリした。
ドリームジャーニーは良く走ってると思う。蛯名騎手も納得でしょう。この馬は体の大きさから、外枠引いて揉まれない時を狙うといいかも。
タスカータソルテは現状では力不足を露呈。人気が落ちた時を狙ってみたい。
穴人気になってたゴールデンダリアは前評判通り末脚の切れる馬。パドックじゃ調子は悪くないけどまだ未完成な印象が強かったので印から外したけど、それでも予想以上に健闘したと思う。この馬が良くなるのはもっと先のことでしょう。とりあえず秋が楽しみです。

しかし、馬券は取れなかったものの、非常にいいものを見させてもらった。流石に13番人気の逃げ残りまでは拾いきれない。でもウォッカから馬単で17倍を割るオッズは無かったから、総流ししてれば確実に儲けていた事に今さら気付く…馬券下手は相変わらずだ(;ノД`)
そういや今日は皇太子が来てたんだっけ。皇族が観に来てまた牝馬…今度は注意しとこう。
こうして競馬の都市伝説はまた増えていくのだった(苦笑)

しかし…東原亜希、恐るべし(笑)
2007年05月27日のブログ|東原亜希オフィシャルブログ 『ひがしはらですが?』(プラチナムプロダクション)Powered by Ameba