シンジラレナ〜イ!!北海道日本ハム44年ぶり日本一に!

プロ野球日本シリーズは長く日本一から遠ざかっていた中日と北海道日本ハムの対決になったが、1敗の後4連勝で北海道日本ハムが44年ぶりの日本一に輝いた。

日本シリーズ第5戦は26日、札幌ドームで行われ、日本ハムが4〓1で中日に勝ち、4連勝で対戦成績を4勝1敗とし東映時代の62年以来44年ぶり2度目の日本一となった。最高殊勲選手は稲葉篤紀外野手が選出された。 日本シリーズは03年がダイエー(現ソフトバンク)、04年が西武、05年はロッテが日本一になっており、4年連続でパ優勝チームが制した。米国人監督のシリーズ制覇は昨年のバレンタイン監督に続き、2年連続2人目。敗れた中日は初出場だった54年に頂点に立ったが、その後出場したシリーズは6度連続の敗退となった。(共同)

戦力的にも似たチームなので実力的に5分と戦前に言われていたが、蓋を空けたら日ハムの圧勝。
日本一に対するモチベーションはどちらも同じようにあっただろうが、短期決戦に必要な選手のメンタル面を1つにまとめる要素が日ハムにはより多くあり、中日には足りなかった。新庄という長嶋茂雄以来の稀なパフォーマーの引退と、北海道の球団が初めて日本一を獲得するという2つの目標が選手とファンを1つに繋ぎ、大きな渦となって中日を飲み込んでしまった。勢いの差がそのまま出てしまったということだろう。
最大のポイントは第2戦を日ハムが勝ったこと。これによって日ハムは「地元胴上げの可能性」という最高の舞台設定を手に入れることが出来たからだ。短期決戦でのホームアドバンテージは予想以上に効果を発揮する。中日側もそのことを充分に意識して、第1戦をエース川上でキッチリ勝つところまではシナリオ通りだったでしょうが…
あの札幌ドームの異様な雰囲気の中でまともな精神状態で試合しろといっても無理。中日の選手たちも噂には聞いていたでしょうが、あそこまで完全アウェーの状況は予想してなかったんじゃないでしょうか。
これで4年連続でパリーグが日本一。近年のパリーグ球団の勝負強さには目を見張るものがある。最大の要因はやはり3年前に始まったプレーオフ制度とJリーグを模範とした地域密着型の球団運営が軌道に乗ったことだろう。
野球離れが進み、一部の裕福な球団以外で逼迫している球団経営を好転させるには消化試合を減らすことが急務。当初はシーズン1位の福岡ソフトバンクがリーグ優勝できないという事態からリーグ優勝の意義などで諸説紛糾したプレーオフ制度だが、年々整備されて今年度からリーグ優勝決定戦にレギュラーシーズン1位に1勝のアドバンテージが設けられた。
昨年の千葉ロッテや今年の日ハムのように万年Bクラスと思われていたチームが上位球団を次々と倒していくという、最後までシーズンの行方が判らないストーリー展開は、野球のゲームとしての面白さを再確認することになった。来年度はこれを範にしてセリーグでもポストシーズンゲームを行なうことが決定した。
また、いくつかの球団が苦しくなった企業主体の球団運営から地域密着型の球団運営にシフト。観客動員が伸びたことが選手たちのモチベーションを引き上げ、より面白いゲームを作る要因になった。かつて球界の盟主であった巨人が人気・実力とも凋落しつまらなくなったセリーグ球団も、今後は企業主体の球団運営から脱却することが求められるようになるだろう。
子供の頃は日本ハムのファンクラブに入っていたこともあり、今回の優勝は特に微笑ましく感じている。
勝ちなれてないBクラスチームが優勝した後は緊張の糸が切れやすい。連覇というのは難しいだろうが、若い選手が揃っているのでこれからも注目していきたい。
優勝おめでとう!