スプリンターズS(GⅠ)予想

さて、秋競馬の先陣を切って恒例の電撃戦からGⅠロードがスタート。
今回の枠順⇒http://www.jra.go.jp/g1/sprint/race.html
海外からの参戦もあり全体の力関係が測り辛いが、とりあえず外国馬から見ていく。 今回は昨年の覇者で香港の最速王者・サイレントウィットネス、イギリスからはジュライC勝ち馬のレザーク、試走となったセントウルSで素質の片鱗を見せたテイクオーバーターゲットアイルランドベンバウンの4頭が挑戦。
まず7枠14番サイレントウィットネスだが、昨年同レースを勝った後は重度のウィルス感染を患い、ようやく復調まで漕ぎ着けたと言ったところ。5月以降の休み明けだが[3.0.0.1]と鉄砲実績はあるが、昨年のような絶好調時ならともかく、勝ち星もまだない今の状況ではさすがにキツイか。
一方好調なのが3枠3番レザークと7枠13番テイクオーバーターゲット
テイクオーバーターゲットは、前走を見る限り日本の馬場への対応は問題なかった。追い出してからの反応も早いし、さすがグローバルスプリントチャレンジで現在首位を走る馬だけある。速めに日本に入って調整されているだけに、外国馬の中ではレースに賭ける本気度は1番とみていいだろう。問題はそのセントウルSの結果をどう捉えるか?前哨戦としては充分な内容なのだが、GⅠではちょっと足りないレースが続いているシーイズトウショウに差されて0.5秒=3馬身差。判断に困る微妙な差ではあるが、レースを改めて確認すると早仕掛けとも。追い出しを待てれば怖い。
レザークはココ最近は英GⅠゴールデンジュビリー、ジュライCと2連勝。グローバルスプリントチャレンジでも現在2位。日本初出走で時計的に判断がつかないけど、自分の経験的には短距離に限って言うと日本とヨーロッパではそれほど差は無い。調教の動きも良かった。気になるのは時計が速くなりすぎた時。初の右回りで外々と振られてしまう可能性もある。ちょっとしたロスが命取りのスプリント戦だけに注意が必要だ。
残った5枠9番ベンバウンですが、実績的には先述3頭には遠く及ばないが一番若い。ココ最近の5戦は2,2,2,2,1と好調。穴になるなら間違いなくこのタイプでしょう。だが1200mの持ち時計がレザークよりも1秒2劣る現状では逆転までは考えづらい。
迎え撃つ日本馬を見ていこう。芝GⅠ馬は高松宮記念を勝った4枠7番オレハマッテルゼのみ。安田記念で10着に惨敗したあとの 休み明け。調教ではまずまずといったところで、ラインクラフトを破った春当時の絶好調にはまだ遠いか。ただ腐ってもサンデーサイレンス産駒。不安を囁かれている時こそ力を発揮するのがトップリーディングサイヤーの血の証。
一方絶好調なのが、3枠5番シーイズトウショウ。通常なら使い詰めの状態でどれぐらい余裕があるのかと思うところだが、この馬は今が成長期に当るようで、今生涯最高の状態にあることは間違いない。時計的にも軸として一番信頼できる。唯一の気がかりは中山に良績が無いこと。勢いで克服できるか?
そのシーイズトウショウと夏の間互角の勝負をしてきた牝馬が最内と大外に。1枠1番のビーナスラインと8枠16番チアフルスマイル。末脚の切れ味で勝負する追い込み馬。どちらもハイペースになった時には怖いが、諸刃の剣であることには違いなく信頼度は?
他に目立つのは8枠15番のステキシンスケクン皐月賞以後調子を落としてチグハグな競馬が続いていたが、前走の京王杯オータムハンデで10番人気で逃げ切り勝ち。アーリントンカップで後にNHKマイルCを勝つロジックを完封した本来の先行力が戻ってきた。この馬の場合はヘタに抑えるよりもスタートから気分良く行ききれるかがカギで、メンバー的に今回もあっさりハナを切れそうな感じ。1200mの持ち時計は無いが中山は3戦して[1,1,0,1]と相性も良さそうで調教は抜群。実際に今回のメンバーで中山で勝ち星があるのはサイレントウィットネスとこの馬だけ。名種牡馬DanzigMr.Prospectorの肌という良血。再び人気薄であっと言わせる可能性は充分だ。
唯一のダートGⅠ馬メイショウボーラーも復調してくれば怖い1頭だが、タイキシャトル産駒は好調期が短い。好走と凡走の繰返しにそれが現れている。順番からすると今回は期待できるレースなのだが果たして?
【結論】 ◎5シーイズトウショウ○15ステキシンスケクン▲11テイクオーバーターゲット
△3レザーク、18チアフルスマイル、7オレハマッテルゼ、9ベンバウン
メンバーを見ても力差が無いのは歴然。当然順番が入れ替わることが充分想定されるので、馬券は連復中心で手広く押えて吉。