夜のピクニック

18:00- 多部未華子,石田卓也ほか / 映画「夜のピクニック」プレミア試写会@東京:九段会館

高部あいさん押しのC氏よりお誘いを受けて、舞台挨拶付きの試写会に参加してきました。
本来ならこの日は東京ゲームショーの方に行ってなきゃならないところだが*1、腰痛が完治していないため、長時間立ちっ放しで人込みの中にいるのはまだムリ。とはいえ、長時間同じ姿勢で座りっぱなしになるのもキツイのだが。それに初日舞台挨拶は若槻千夏さん出演の「オトシモノ」と被っているために、それを外すといつも通り映画観ないで終わっちまうだろうから、まぁ最初に入場できれば体を楽にできる席を取れそうだし、正味2時間弱ぐらいならまだなんとかなるだろうと。
会場予定の17時に合わせて16時過ぎに九段会館の入り口でC氏、長老、S社長、J氏、Y氏と合流。9月末なのに台風崩れの熱帯低気圧の影響からかちょっと蒸し暑い☆
今回の登壇者は長澤雅彦監督、主役の多部未華子さんと石田卓也さん、郭智博さん、西原亜希さん、貫地谷しほりさん、松田まどかさん、高部あいさん、近野成美さん、そして映画主題歌を歌うMONKY MAJIKと総勢9名+αの大所帯(主要キャストでは加藤ローサさんのみ他の仕事で欠席。))。プレミア試写会とはいえ、出演キャストがこれだけ集まるというのも珍しい。というのも。
実は当初この試写会の前に九段会館が隣接する北の丸公園で「夜のピクニック」の公開1週間前PRを兼ねた出演者+ファン自由参加の練り歩きイベントが企画されていたのだが、最終的に北の丸公園側の許可が下りずに急遽中止になってしまったのだ。天気がすごく良かったので、もし実現していたら面白いイベントになっていたと思うのだが。でも1000人の素人をどう警備するんだ?という問題もあるし、こればかりはどうしようもないネ。
少しして改めてホール入り口を先頭に入場の列並びが始まった。すると我々の横を本日の出演者たちが時々通り過ぎていく。それらしき人が1人通ったときにC氏が「多部さん!」と声を掛けた。が、松田まどかさんだったのでちょっと気まずい雰囲気が流れたが、当人は気付かなかったのか、そのまま建物の中へ消えていった。
高部あいさんを待ったが、入り口のところにマネージャー氏を発見。どうやらコチラが並び直しでバタバタしている間に、入ってしまわれたようだ…orz
このマネージャー氏がファンに気を使ってくれるすごくいい人ですが、後ほど1発かまされることになる(笑)
開場時間の17時を過ぎても入場する気配がない。アナウンスもないのでどうしたのかと思っていたら、暫くしてから「ただ今リハーサル中」とのこと。一体何をやっているんだ?と思ったが、実際はそんなに大したことをやってなかったのだけど。こういうことは予めスタッフが準備をしておいて、出演者が到着したら簡単な説明ですぐに始められるようにしておいて欲しいよね。さらには、この日の来場者全員に配るノベルティーグッズの到着も遅れていたようで、結局30分遅れで入場が開始。
今回いただいたノベルティーグッズはタイトルの「ピクニック」に合わせて、万歩計とオリジナルのレジャーシート。実用品なので、これはありがたいですね。
マスコミ席のすぐ後ろに中央に陣取り、いよいよ本番へ。
さて、ちなみにこの映画は2004年度第2回本屋大賞受賞作*2のベストセラー小説が原作なのだが、自分は未読。おおよそのストーリーは公式サイトを参考にして欲しいが、舞台設定が原作者:恩田陸さんの母校*3で実際に行なわれている「歩く会」という24時間ぶっ通しで80kmをただ歩くという伝統行事。その雰囲気だけでも味わってもらおうと、会場にミニ・プラネタリウムを持ち込まれていた。
場内が暗転しプラネタリウムが点灯する中、会場の後ろから劇中での衣装を身に付けたキャスト(といってもおそろいの白のジャージなのだがw)が懐中電灯を片手に入場。向かって左より近野成美さん、貫地谷しほりさん、郭智博さん、多部未華子さん、石田卓也さん、松田まどかさん、西原亜希さん、高部あいさんという並び。自分の位置はちょうど近野成美さんの正面あたり。高部あいさんは全くの逆側でC氏は…(;;´Д`)マネ、ヤッテクレタヨー
ひとりづつ簡単な挨拶。「ラフ」の初日舞台挨拶で見せた姿からあまり良い印象でなかった石田卓也さん。あの時と同じようにぶっきらぼうというか、ちょっとぞんざいな雰囲気はあるものの、この日は普通に舞台挨拶。まぁ今回は主役の高校生役ということもあろうが。片手をポケットに突っ込みたがるのはクセなのか。舞台袖に下がる時、貫地谷しほりさんと石田卓也さんだけは1度客席正面に向き直ってちゃんと礼をしてから下がったので「あぁ、こういうところはちゃんとしてるんだ」とちょっと見直し。ぶっきらぼうに見えるのは「本を読んでいなくて言葉を知らない現代の若者」であるからで、あと結構気分屋なのかも知れない。
一方もうひとりの主役である役柄ままの現役高校生女優・多部未華子さんは背が低いので主役を張るほど華のある感じに見えないが、終始しっかりとした受け答えに育ちの良さを感じさせる。将来は味のあるいい女優さんになるのではないかな?
高部あいさんはいつも通りと言えばいつも通り。緊張してるのかリンゴホッペで耳まで真っ赤になってるのが遠目からも判る。自分の答える順番以外の時に気を抜きすぎ。人前に出ているときは、もう少し周囲に気を配って、カタチだけでもにこやかにしていなくては。
司会の方と質疑応答。その中で披露されたエピソードとして「キャストが集まって映画を撮る前に役になりきって実際にコースを夜通し歩いてみた」ということ。夜11時ごろからゴールが翌朝7時頃。完走出来なかった理由は、貫地谷しほりさんと石田卓也さんが「翌日朝から仕事だったから」と真っ当な答えに対し、郭智博さんが「トシだから(メイン出演者では最年長らしい)」。いますよね、こういう「サボリ」をするヤツ(苦笑)
郭   『でも、最後のほうに一生懸命な皆に悪いと思って、
     最後のほうだけ参加しました』
貫地谷 『仕事が終わって夜中に合流したんです。
     次の日の朝から仕事で2時間ぐらいしか居られなかったんですけど、
     着いたら皆死んでまして、大変なんだなと(笑)』
その後、主題歌を歌うMONKY MAJIKが出てきた。4人組なのだがドラム担当が風邪でダウンし急遽欠席。外人さんなのだが流暢な日本語。主題歌を歌うのかと思いきや、それは無し。マスコミ撮影の後に締めの挨拶をして舞台挨拶は終了。既にこの作品を数度見ているC氏、長老、S社長はそのまま退席。後ほど合流する約束をして席をそちらに移動し、少しでも腰が楽になるようにした。
では、映画の感想を。
約2時間近い作品だが、その殆どが舞台である「歩行祭」という夜通し歩いているシーン。きっと監督は観客に気分だけでも夜通し歩くという体験して欲しかったのだろうが、これを客席で座りながら映像で観せられてしまうと、作品舞台の時間設定がゆっくりだしエラくかったるい。本で読んでいれば行間として読み飛ばせる部分まで映ってしまっている感じ。予め舞台設定を理解しておいてあとはラストシーンだけ観れば、途中のシーンは寝ていてもストーリーは把握できちゃいます。実際、映画のシーンの中にも休憩所で仮眠をとるという場面があるのだけど、自分も「ホントに寝てしまった」し(笑)
確かに「異母兄妹であることが原因でクラスメイトでありながらお互い一度も口を利いたことのない」という複雑な環境にある主人公の2人の心の葛藤は丁寧によく描けていると思う。でも、無闇に長い。
あと出ている一部キャストの方には申し訳ないが「このシーンって映画的に必要なのか?」というところも多かった。群集劇にしたいのか、主人公にスポットを当てたいのか、作品として焦点ボケをしてしまっている。それに簡単に口で「セイシュン」なんて言葉に出しちゃうのもイマドキの高校生じゃありえねぇーなぁ、と。「えーっ?最後はそれで締めかよ?」って(苦笑)
歩行祭前日」という設定で作られたスピンオフムービーも期間限定でネット配信されているのだが、そっちのほうは複数の監督が携わってて面白いと言う意見も…
オイラの最終的な結論としては 「作品としては面白いけど、1回観れば十分。2回目はツライ映画」です。 実際の原作だと映画でストレスとして感じた部分が上手く処理されてるんだろうなー。
【関連サイト】
映画公式サイト http://www.yorupic.com/
映画公式ブログ 夜ピク新聞 - Yahoo!ブログ
スピンオフムービー配信 http://event.movies.yahoo.co.jp/theater/yorupiku/

*1:ハドソンブースに愛川ゆず季さんの来場予定があった。昨日は南明奈さんほか、いろいろ出てきて面白かったらしいのだが…、ま、体が資本だからね。

*2:同小説は第26回吉川英治文学賞も受賞している。

*3:茨城水戸第一高校