桜花賞

キストゥヘヴンが桜の女王に−第66回桜花賞
第66回桜花賞(9日・阪神11R、1600メートル、芝、18頭、GI)6番人気のキストゥヘヴン安藤勝己騎乗)が1分34秒6で優勝、賞金8900万円を獲得した。安藤騎手、戸田博文調教師はこのレースともに初勝利。 逃げるアサヒライジングがラスト100メートルまで頑張ったが、そこから内をコイウタ、中をアドマイヤキッス、外からキストゥヘヴンが追い上げ、ゴール前の上り坂は3頭の追い比べ。キストゥヘヴンが3/4馬身抜け出し快勝。1番人気のアドマイヤキッスが、歌手・前川清さんの持ち馬コイウタを鼻差抑えて2着に食い込んだ。
◆払戻金は単勝が1300円、枠連は(4)−(7)で1290円、馬連は(8)−(14)で1550円、馬単は(14)−(8)で4370円、3連複は(8)−(12)−(14)で3810円、3連単は(14)−(8)−(12)で2万7460円、ワイドは(8)−(14)が660円、(12)−(14)が1440円、(8)−(12)が590円。

事前予想はこちらで展開して3連復は当っているのだが、直前になって買い目を絞ってしまったために馬券は負け。 やっぱり考える時間がありすぎるのも考えものだな…と痛感。 ただ、人気の一角だったダイワパッションについて「人気ほど実力があるわけじゃない。典型的なトライアルホースでここは危険」と見抜いたのは正解だった。 「生まれてくる産駒の身体が硬い事が多い」父フォーティナイナーという血統。そして見るからに筋肉質な体型… こういう馬はより短い距離でこそ力を発揮する。距離延長はプラスにならないのだ(もちろん馬の能力で、相手なりにこなしてしまうことはある)。

「安藤勝巳騎手と桜花賞」といえば思い出されるのが、「笠松の怪物」ライデンリーダー笠松競馬騎手時代に初めてJRAのクラシックが条件付ながら地方馬に解放された年。 父ワカオライデンという地味な血統ながら地元で連戦連勝だった牝馬ライデンリーダーを駆っていち早く挑戦。 勝利が絶対条件だったトライアルの報知杯4歳牝馬特別(現報知杯フィリーズレビュー)では、 初コース、初の芝レース挑戦という不利がありながら、最後の直線で異次元の末脚を繰り出して勝利。 その鮮烈なイメージから本番の桜花賞でも1番人気に押されるも、やはり中央の壁は厚く、4着に敗退。 ちなみにこのとき勝ったのは、田原成貴ワンダーパフューム。この馬も父フォティテンという地味な血統でしたね。

その時感じた様々な感情が後の中央移籍ということにも繋がっただけに、安藤勝巳騎手にとって、 「桜花賞」は決して忘れることの出来ない特別なレースであったろう。 あれから11年、その思いが報われましたね。 関東馬のGⅠ勝利も昨年の安田記念アサクサデンエン以来久しぶり。 昨年はディープインパクトを始め関西馬にみんな持っていかれた感があるだけに、これをきっかけに他の厩舎も頑張って欲しいですね。