第29回日本アカデミー賞

「ALWAYS 三丁目の夕日」が12冠
第29回日本アカデミー賞の授賞式が3日、東京・品川の新高輪プリンスホテルで行われ「ALWAYS 三丁目の夕日」が作品賞、監督賞、吉岡秀隆(35)の主演男優賞など、13部門中12部門を制覇した。

昨日表彰式がTV中継されていたので観ていたが、最優秀主演女優賞を「北の零年」の吉永小百合さんが受賞*1した以外は、全て「ALWAYS 三丁目の夕日」が持っていった。
巷では井筒正幸監督の「パッチギ!」や市川染五郎主演の「蝉しぐれ」、福井晴敏原作、阪本順治監督の「亡国のイージス」など割と接戦になるんじゃないかと言われていたが、蓋を開けてみたら「ALWAYS…」が準パーフェクトの圧勝。
興行収入が即その映画の評価に繋がるわけではないが、ちょっと世間とはズレてるんじゃないかと。
これが興行収入もすごくて…というのであれば圧勝の結果も素直に受け入れられるけど、実際には32億円ぐらいで2005年度の第7位でしかない*2
「ALWAYS…」は確かに年度を代表する作品だとは思うけど、賞レースでココまで勝てるものがあったのか?というと、首を傾げざるを得ない。
「映画」って良い作品は口コミでどんどん広がるし、世間の「噂」は眉唾だけど「評価」は割とシビアに出る。単純に面白ければ観に行くし、つまんなければ観ない、2者択一の理論。
一部関係者や有識者だけで決める賞を「全く意味がない」とは言わないが、それでも、世相から外れているものは、いつまで経っても賞のレベルやグレードが上がっていかないと思う。
アカデミーの名を冠する以上「キネマ旬報ベストテン」のように、実際に映画を観た多くの人の意見が反映されたものにしてもらいたいですね。

*1:「ALWAYS 三丁目の夕日」からは小雪さんがエントリーしていた。

*2:ちなみに1位は宮崎アニメ「ハウルの動く城」。興行収入ベストテンにランクインした実写映画は8本あったが、ほぼ横一線だった。