AKB48

当初は集客面など疑問符も多くあった「AKB48」。
実は企画の立ち上がりから某関係者づてに話は聞いていたのだが、狙いとしてはかつての「おニャン子クラブ」のような感じで、常設会場を持つ「AKIBA発アイドル」というコンセプトに面白さはあるとは思っていた。
ただデビューしてもいないズブの素人を、最初から入場料を払ってまで観に行く人が何人いるのか?と、その時には先行き明るいものがあまり見えなかったのだが、まさかTVCMまで打てる資金が動かせるとは予想外。
さすがは腐っても「秋元康」…対したものです。
また素人ゆえ敷居が低く、お互いの距離感が極めて近いというのもA-BOYの趣向に合っていたようで、口コミでお客どんどん増えて、今では事前にチケット入手しなければ中に入れないほどだという。
実際に参加した方の感想によれば、4,000円もするDVDなりを買わされた上に、ろくに喋ることもままならないシケシケイベントに参加するよりは、入場料1,000円で出来ることを考えたら「AKB48」は、かなり面白いところだという。
揃っているメンバーの幅が小学生世代から20歳までと間口が広いことも人気の秘密らしい。

そんな「AKB48」であるが、今回追加メンバーのオーディションで、今までに無い方法を取り入れたようです。

テレビ電話でオーディション
−AKB48追加メンバー選考作詞家で放送作家秋元康氏(49)が総合プロデュースを務める次世代女性アイドルグループ、AKB48の追加メンバー選考公開オーディションが19日、都内で行われた。現在21人のメンバーを最終的に48人にするために27人を選考するオーディション。応募総数1万1892人の中から書類選考を通過した131人が全国5カ所のブロックに分かれて、都内の審査員とNTTドコモの携帯電話FOMAのテレビ電話を通じて選考された=写真。秋元氏は「対面式のオーディションだと緊張して個性が出せない人が多い。テレビ電話だと友人と電話する感覚で、普段の“素の部分”が表情に出やすい」と新スタイルのオーディションに手応えを感じていた。この日選ばれた54人は、26日に行われる最終審査(歌、ダンス)に進む。

携帯のTV電話━━━━━━。
審査する側も目の前でかしこまってしまう姿を観るよりは、TV電話という見えないクッションを置くことで、より素の姿を確認できるし、受ける側も、余計な緊張をしないでオーディションに望める。
これも新たな試みに挑戦している「AKB48」ならではの発想だろう。
かつては「肝心なところは自分の目で直接確認しないと…」と言われたものだが、かつての時代には無かった技術が、そういった価値観さえ替えていく。
時代背景を語る上で、そのバックボーンを支える技術は日々進化し、そしてそれに合わせて人間の発想力もまた無限に発揮されるのだ。