ロンドン爆破テロ

前日2012年夏季オリンピック開催が決定に沸きかえったロンドンを、今度は爆破テロの恐怖が襲った。しかも朝の通勤ラッシュを狙い、地下鉄3駅と路線バス1台をほぼ同時に爆破するという残忍な方法。あの9.11の記憶は今だに残っているものの、印象としての実像が薄れていこうとしている中で、冷や水を浴びせられるような事件でした。犯人グループは今だに特定されていないものの、アルカイダ系組織の犯行声明が出ていることもあり、やはりイスラム原理主義とのなんらかの絡みがありそうだ。時同じくしてイギリスにはサミットでG8各国の首脳が集まっていた時期であり、それを狙ってのテロであったことはほぼ断定してよいだろう。
しかし自分がまず思ったのは、こういったテロ行為がいつ日本に起きてもおかしくない状況下にある…ということを改めて考えておかねばならない、ということだった。自分がもし今回と同じ状況下におかれたとして、無事にいられる保証など何もない。いくら自分で気をつけていようが起こりえるのが事故であり無差別テロなのだ。また例え自分が犠牲にならなくとも、自分に近い人間がそういう状況になったとしたら、果たして冷静でいられるだろうか…いや、決して犯人を許すことはないだろう。この世界には一度失ったら決して取り戻せないものがある。どんな理想があろうが誰かを犠牲にしてまで手に入れた世界に平穏は絶対に訪れない。それでも人は人を殺すことを止めず、今日もまたどこかで戦いが起きている…この人間の宿命とも言える鎖を断ち切ることは出来ないのだろうか?