マイルチャンピオンシップ(GI)

事情があって先週は予想お休み。仕切りなおしていく。

今回のマイルCSは、なかなか面白いメンバーが集まった。今のところの単勝1番人気は、4枠7番デュランダルで2.6倍、続いて3枠5番ファインモーションで5.0倍、2枠3番ラクティが6.4倍、8枠15番ダンスインザムード7.2倍、後は10倍以上。とりあえずこの4頭を比べてみる。

昨年覇者デュランダルは、秋初戦のスプリンターズSを叩いての本番。前走は不良馬場を見方に大逃げを打ったカルストンライトオに敗れたものの、しっかり2着を確保して自力を証明した。馬場も良さそうなので、超スローペースにでもならなければ、末脚を封じられることはあるまい。マイル戦4戦3勝。ただ今年の2走が追い込んで届かずだった通り、人気馬ゆえ昨年よりもマークがきつくなっている。連軸には最適だが、連単向きではない。

ファインモーション京都競馬場では今まで3走して連対率100%と文句無し、コース適正では1番。鞍上含め単の魅力としてはこちらにありそう。しかしその鞍上の関係で出走が1週延びた影響は、本当のところどうなのだろう?夏場に2000mの函館記念札幌記念を使ったのは、あくまでエリザベス女王杯連覇を見据えてだったはず。元より神経過敏な馬なのに3ヶ月の休養明け。同じく休み明けで大幅に馬体重が減っていた安田記念で13着に惨敗したことを忘れてはならない。不安要素もまた多いのだ。

唯一の外国からの参戦は英国のラクティー。次走に暮れの香港出走を見据えているとはいえ、この時期の日本競馬に参戦するだけあって、物見湯山で来たわけだはなさそうだ。過去GⅠ5勝も1600m〜2400mのミドルディスタンスで上げたもので中身も濃い。3歳時はイタリアダービー馬にもなった程。昨年暮れには日本と馬場に差がないといわれる香港競馬で、昨年のJC馬相手に好走しているのだから実力に疑いはない。脚質自在らしいが、近走をみると持ち味は先行しての粘りこみにありそう。最内枠に入って逃げ確実のギャラントアローメイショウボーラーとの兼ね合いが鍵か?

ダンスインザムードの能力は相当なもの。古馬一線級が集う天皇賞(秋)に3歳牝馬の身で挑戦し連対できる馬は、そうおいそれといるものではない。しかしそこから中2週、この秋3戦目で輸送競馬が2回目…常識的に考えれば近年稀に見るキツいローテ。さらに今回は秋華賞でパニックになり4着に敗れた京都競馬場。なにやら嫌な感じもするが、凡走したオークス秋華賞は、ともスタート位置がスタンドに近かったことがことが悪影響を及ぼしていたような感じも。今回はスタンドから離れた位置でのスタートするので、気持ちも落ち着かせ易いだろう。今までマイル3戦全勝。桜花賞をレコードで圧勝したように、距離適正がもっとも高い。

さて、レース的にこの4頭が総崩れすることになるのは考えにくい。気になるのは展開だが、逃げてナンボのギャラントアローが最内を引いたのだから当然流れは早くなる。番手はメイショウボーラーバランスオブゲーム等。武ファインモーションは、昨年のこのレースでデュランダルに差しきられたことを考えれば、中段に控えるだろう。その前後にラクティとダンスインザムードデュランダルテレグノシスは追い込みにかける。

ここ数年の傾向として前につけて連対できたのはゼンノエルシドぐらい。あとは差し・追い込みの天下。馬場の内側は荒れてきているようなので、多少距離損をしても外を回った方が突き抜けるだろう。

本命は馬券的妙味もあって、あえて外国馬のラクティ。近年、短距離〜マイルでは日本馬と外国馬の力差が殆どなくなったが、それでも世界にはまだまだ強い馬がいることを証明してもらいたい。対抗はやはりデュランダルしかいない。展開ウンヌンを克服しココまでの良績はたいしたもの。ダンスインザムードは落ち着いてさえいれば好勝負。穴なら人気が落ちたマイソールサウンドか。京都3勝2着2回。復調していれば面白い。