第51回有馬記念

ディープインパクトのラストランを現場で観てきました!
初電にて出発。武蔵野線経由船橋法典駅で6時半前に中山競馬場に到着。去年と同じ中央門から入る。既にかなりの人数が並んでいた。とりあえず空いている列に並んだのだが、これが大失敗と後で気付く。
7時20分に開場。並んでいたのはゴール番前に一番近いゲートに誘導する為の列で、競馬場内をゆっくり誘導された為に完全に出遅れ。椅子席を取るつもりが叶わず、仕方なくゴール板前近くに場所を取る。がよく見渡してみると、馬の入場、ゴールの瞬間までかなり見通しが良い事に気付いた。ターフビジョンも良く見える。鉄パイプの肘掛もあり、前の人が立っていても全然平気。コレって、当たりじゃないか?
とりあえず競馬場で待ち合わせしている面子が揃うまでは一人。シュラフに包まって寒さを凌ぎ、予想をしつつレースを観ながら待つことにする。多少北風はあるものの、雲が少ない快晴で、昨年の底冷えする寒さよりは全然大丈夫。お客の出足は昨年よりも悪いかと思われたが、ゴール板前は午前中でいっぱいに。
第3Rの芝2000m戦のパドックをターフビジョンで見ていたら4頭に絞れた。返し馬を確認した末に、かなり自信があったので軸1頭を選び3頭流しの3連復馬券で遊んでみることにした。結果はズバリ。今日1日は設け分で競馬を楽しめそうだ。
11時近くになりGさんから到着のメール。手に入れていた物を渡す。そのままパドックのレース検討会をチョコットだけ覗き、戻るところでW氏より到着メール。同じタイミングで彼氏連れの我が妹からメール。そこからは4人で一緒にレースを観ることにした。
6Rホープフルステークスディープインパクトの半弟・ニュービギニングが兄同様に鞍上・武豊騎手で登場すると場がいよいよ盛り上がってきた。父はサンデーサイレンスからその息子であるアグネスタキオンに変わったが、レースは兄の露払いをするかのように、ゴール前で豪快に差し切って2連勝。大きな拍手が起こる。
7Rになり、場内アナウンスで敷物撤去が始まる。シュラフとレジャーマットを仕舞い込み、ここから先は2時間近く立ちっぱなしになるが、有馬記念の馬券もそろそろ購入しに行かないとレースまでに戻ってこれなくなる可能性がある。馬体重の発表がある前に買いに行く。頭はディープインパクトが不動。となるとオッズを良く確認して買わないと当たってマイナスがありえる。それだけはしたくないので、フォーメーションの3連単と、人気薄を軸にしたワイドにしてみる。ここまでの芝のレースを観ていたが、時計的には少しかかってる感じ。狙いは斤量の軽い3歳馬。ドリームパスポートメイショウサムソンを2,3着付けにし、ダイワメジャーコスモバルク。高配当狙いでトウショウナイト、唯一の牝馬で切れ味が生かせれば…とスイープトウショウを選ぶ。デルタブルースは2度の有馬記念の成績から馬券にならないと判断して切った。この馬は今までの勝ち方から見ても判るように今時珍しい真のステイヤーで、早め平均のよどみのない流れでスタミナの削りあいになれば強いが、瞬発力勝負には向かない。中山2500mはコース的に最後の直線だけの勝負になることが多い。デルタブルースが勝つとしたら2,3番手から3コーナーあたりで早め抜け出しだが、今回は早いペースで引っ張るアドマイヤメインがいる。自分のペースで競馬を出来なければ、その強さを発揮できないだろうと。また逃げ宣言のアドマイヤメインも冬の重い馬場が向いているとも思えず消し。ポップロックを入れるかどうか迷ったが、点数が増えることを懸念してこれも切った。
馬券購入後に有馬記念パドックを見る。ディープインパクトは前走と状態は変わりなさそうだ。だがテンションが少し上がり気味。ポップロックもちょっとうるさいように見える。ドリームパスポートが+12だが、もともとそれほど大きい馬じゃなかったし調教もキッチリこなしているので、成長分と判断。一方、トウショウナイトの+14は明らかに重め残り…orz
またスイープトウショウの歩き方を見て本調子に無いことが確認できた。ダイワメジャーは前評判通り調子良さそう。気になっていたメイショウサムソンは+4だが、ハードな調教+輸送を考えれば太くは無い。歩様もジャパンカップより勢いがある。鞍上の石橋騎手も今度はアドマイヤメインの番手につけるだろう。スパートのタイミング次第で残り目があるとすればこちらだ。
馬道に出走馬が消え、徐々にスタンドの人垣が増えてきた。だが去年のような凄まじい程の押し合いにはなっていない。当初16万とも言われた入場者数だったが実際はそんなに多くないようだ。去年の人だかりを目の当たりにして来場を控えた人が多いのだろう。
出走馬が入場してきた。ディープインパクトを迎えるように歓声が上がるが、武騎手はスタンドの喧騒を避けるように、1コーナー方面へ向かわせた。
スターターが歩く姿が映し出される。ファンファーレに合せて手拍子が鳴る。ゲートインが始まるがスイープトウショウが嫌がってなかなか入らない。元々ワガママな馬だが今日は走りたくないといってるように思える。それでも何とか枠入りが終わり、残りの馬たちが次々にゲートに向かう。そしてスタート!
宣言通りに逃げるアドマイヤメイン、それを追うダイワメジャー、読み通り今日のメイショウサムソンは3番手に居る。1コーナーまでに程なく縦長の展開になった。このペースはディープインパクトにとってお誂え向きだ。逃げたアドマイヤメインが2周目3コーナーまで引っ張り、それを見計らったようにディープインパクトが徐々に進出を始める。4コーナーを回りきったところでメイショウサムソンが押し出されるように先頭へ。チラリと後ろを振り返る石橋騎手。内心「まだ早い!」と思った。この馬の持ち味である勝負根性を引き出すにはゴール前まで競り合う形がベスト。早め先頭では後続の目標になってしまう。
ディープインパクトは馬群の外を悠々と回って来た。単純な瞬発力比べになればこの馬に勝てる馬は世界のどこにもいない。凱旋門賞は早め抜け出しというこの馬には最も似つかわしくないレースをしたために負けただけだ。本当に他の馬が止まって見えるぐらい楽々と大外を突き抜けてくる。
坂の登りに差し掛かるところでメイショウサムソンが失速。先に抜け出したディープインパクトは優々とゴール板を駆け抜けたが、その後ろは大混戦。期待していたドリームパスポートに目を向けたが、それよりも先に抜け出す白い帽子…ポップロックペリエだ!ドリームパスポートダイワメジャーを僅かに捉えきれずに4着。
馬券は外れたけど、本当に素晴らしい良いレースだった。ディープインパクトはもちろん素晴らしかったが、旋風を巻き起こしてきた3歳勢を抑えて先着したポップロック天皇賞馬・ダイワメジャーの意地も見逃せない。だが菊花賞ジャパンカップと果敢に挑戦して好成績を収めてきた3歳2強もまた負けて強しの印象。来年はディープインパクトが抜けるが、古馬勢は群雄割拠となって予想をする側としては難しいが面白くなりそうだ。